物流ニュース 8月2010年

25/08/10 シドニー・ボタニー港のコンテナ取扱量が過去最高の192.8万個
25/08/10 昨年度のコンテナ取扱量が3%増加 − NZオークランド港
25/08/10 昨年度のコンテナ取扱量が2.5%増えて好調を維持−ブリスベン港
25/08/10 オーストラリア・ポストとの合弁会社2社の統合を検討−カンタス航空
18/08/10 日本船籍の貨物船の船長が酔っ払って出港を中止−ウェリントン港
18/08/10 幹部が顧客サービスの一環で世界12ヶ国を行脚−カンタス航空貨物
18/08/10 貨物カルテル問題の集団訴訟を認める判決−連邦裁判所控訴審
18/08/10 オーストラリア・ポストとの合弁事業の契約更新に署名−カンタス航空
11/08/10 中国人の富裕層による高級生鮮品の消費拡大で航空貨物が増加
11/08/10 牛の輸送運賃3年間の12%値上げに合意 − クイーンズランド鉄道
11/08/10 鉄道会社のストライキでコンテナ輸送に影響−シドニー・ボタニー港
11/08/10 携帯電話に偽装したスタンガンを輸入した容疑で有罪 − 豪税関
11/08/10 今年4-6月期の欧州から豪州へのコンテナ輸送量は26%増
04/08/10 メルボルンとベル・ベイ間の海上輸送を開始 − アジリティー社
04/08/10 15匹の豪トカゲを胸に巻きつけてアメリカに密輸入を試みる
04/08/10 豪州とNZへのフライトを8月から全面運休 − カーゴルックス航空
04/08/10 豪郵便会社との貨物合弁企業2社の株式は今後も保有−カンタス航空

                                                              

08月25日2010年 シドニー・ボタニー港のコンテナ取扱量が過去最高の192.8万個
  シドニー・ボタニー港の2009/2010年度のコンテナ取扱量が、アジアとの貿易が大きく増えたことで8%増加した。 
  ニューサウスウェールズ州政府のポール・マックリー港湾・航路相は、「8%のコンテナの増加は素晴らしい。 これは港湾業者だけでなく、ニューサウスウェールズ州でこれらに関連して働く人々にも言えることで、貿易が増えれば雇用も増える。 高い輸入需要と輸出の回復が、ボタニー港のコンテナ取扱量を今までにないレベルまで押し上げている。 注目するのは、ボタニー港からの輸出や輸入の全コンテナ取扱量の62%がアジア地域であることである。 世界のほかの国々と比べて、いち早く世界的な金融危機から脱したアジア地域へ新しく就航する船会社もある」と話した。 
  ボタニー港の2009/2010年度のコンテナ取扱量は、前年より8%増えて192.8万個(TEU)となり、貿易額も約500億ドルとなった。 これで9年間連続で取扱量が増えたことになった。 輸入フル・コンテナが2008-09年度より8.6%増えて95万1,000個(TEU)なり、東アジア(46%)、東南アジア(15%)、ヨーロッパ(15%)からのコンテナが特に多い。 一方、輸出フル・コンテナは過去最高の44万2,600個(TEU)となった。 マックリー港湾・航路相は、「引き続き、中国、日本、ニュージーランド、アメリカがオーストラリア商品の主な消費国で、ニューサウスウェールズ州北西部と中西部からの小麦と大麦を含めた穀物輸出が前年度と比べて19.1%増えた。 綿花の輸出も140%増えて需要が高まっている」と語った。 (Source: T&L News, 18/08/10 "Port Botany record hits nearly 2 million TEU")
08月25日2010年 昨年度のコンテナ取扱量が3%増加 − NZオークランド港
  ニュージーランドのオークランド港が発表した統計によると、昨年度(2010年6月期)のオークランド港のコンテナ取扱量が、輸入フル・コンテナが4%増えたことで、全体的には約3%増加したとしている。 
  昨年度(2009/10)オークランド港が取り扱ったコンテナは86万7,368個(TEU)で、前年度(2008/09)は84万3,590個(TEU)、前々年度(2007/08)は84万993個(TEU)であった。 オークランド港はニュージーランドで最大のコンテナ港であり、また最大の輸入コンテナ港でニュージーランドの輸入額の40%を取り扱っている。 (Source: Port of Auckland, 13/08/10 "Import container volumes lead ports of Auckland growth")
08月25日2010年 昨年度のコンテナ取扱量が2.5%増えて好調を維持−ブリスベン港

  続いているクイーンズランド州の景気回復と、消費者の自信回復によるコンテナの取扱量の増加が、ブリスベン港の昨年度(2010年6月期)の成長に寄与した。 
  ブリスベン港のデービット・ハリソン会長は、「昨年度のブリスベン港のコンテナ取扱量が、前年度より2.5%増えて91万8,999個(teu)となった。 家庭用品の輸入が7.7%、建築資材の輸入が31.3%増えたことで、輸入フル・コンテナの取扱量が7・9%増加した。 輸出は、空コンテナが16.6%、綿花が22.8%、果物・野菜が15.3%増えたことで、全体としてはコンテナ取扱量が4%増加した。 総取り扱い重量は0.6%増えて過去最高の3,210トンとなり、これでブリスベン港としては7年間連続で取扱重量を伸ばした。 前年度はソルガムが豊作であったが、昨年度は全体的に穀物輸出は減少した。 しかし、小麦輸出は15%増えて過去最高の96万5,000トンとなった。 自動車輸入は昨年度で最も伸びた部門で、連邦政府による企業の新車購入に対する税金控除、建設・鉱山業からの高い需要、個人消費の回復などで、26%増えて20万2,440台となった」と話した。 

主な結果

* 増加率の高い上位輸出品目
   - ウッドッチプ 49.5%増えて21万6,783トン
   - 綿花      19.8%増えて23万1,903トン
   - 精製油     4.8%増えて240万トン

*  輸出重量上位品目
   - 石炭     630万トン
   - 精製油    240万トン
   - 穀物     120万トン

* 増加率の高い上位輸入品目
   - 精製油     42.6%増えて200万トン
   - 自動車     26%増えて20万2,440台
   - 化学肥料   11.1増えて37万3,015トン

* 輸入重量上位品目
   - 原油     720万トン
   - 精製油    200万トン
   - 小売商品  180万トン

* 上位輸出先国(輸出重量割合)
   - 日本 全体の30.8%(穀物輸出の減少により前年度比8%減)
   - 中国 全体の12.9%(石炭輸出の増加により前年度比37%増)
   - 台湾 全体の11.1%(石炭輸出の減少により前年度比16%減)

(Source: Port of Brisbane, 17/08/10 "
Containers return to positive growth at Port of Brisbane")

08月25日2010年 オーストラリア・ポストとの合弁会社2社の統合を検討−カンタス航空

  カンタス航空は、オーストラリア・ポストとの合弁会社2社について、経費の削減や過去2年間の業績の不振を回復するために2社の統合を望んでいる。 
  両社の合弁会社のオーストラリア・エア・エクスプレス社とスタートラック・エクスプレス社は、昨年度(2010年6月期)において、カンタス航空の貨物機の収益が中国線やアメリカ線の回復で上がっているのにもかかわらず、前年度に続き利益が低迷している。 カンタス航空は経営陣のなかでも異論が出ている、オーストラリア・エア・エクスプレス社とスタートラック・エクスプレス社のオーストラリア・ポストとの合弁比率を、戦略的に重要として50対50のまま維持することにした。 
  オーストラリア・エア・エクスプレス社とスタートラック・エクスプレス社の合わせて5,000人の従業員は、今後の両社の経営見直しの結果を10月初めには知らされることになり、業界アナリストたちは、間接経費を削減するために両社が統合することになると見ている。 
  2003年にオーストラリア・ポストと共同で7億5,000万ドルを投じて陸上貨物輸送グループのスタートラック・エクスプレス社を買収した際には、カンタス航空としてはこの10年間で最も賞賛された企業買収であった。 しかし、トールのIPECやTNTとの競争、世界的な金融危機による貨物需要の低下により、予想していた高い収益は実現できなかった。 
  カンタス航空のコマーシャル・フレイト部門のグループ・エグゼクティブのロブ・ガーニー氏は、オーストラリア・エア・エクスプレス社とスタートラック・エクスプレス社の統合についてはコメントをしなかったが、両社が期待していたより実績が上がっていない事はしぶしぶ認めた。 そして、「両社については財務内容を改善する余地が多くある。 今回2社に関して見直すことになったのは、現在の業績に満足していないことが理由のひとつである。 国際貨物市場の需要は回復傾向にあるが、国内市場の競争は激しく、これがこの1年間の業績に大きく影響した。 昨年度のオーストラリア・エア・エクスプレス社の収支は同じで利益が出ておらず、スタートラック・エクスプレス社の利益は約2,000万ドルであった」と話した。 
  オーストラリア・エア・エクスプレス社は所有する4機のB737-300、3機のBAe-146、小型のターボプロップ機、そしてカンタス航空とジェットスター航空の旅客機のベリー・スペースを使用して、ドア・トゥ・ドアのパッケージ・サービスを行なっている。 また、スタートラック・エクスプレス社への投資は、カンタス航空の前最高経営責任者のジェフ・ディクソン氏が、旅客収入だけでなくほかの収入源を確保する戦略の一環として行なわれた。 その当時は、通常、株価収益率が低い航空会社の価値と比べて、スタートラック・エクスプレス社を買収したことで、カンタス航空は高い株価収益率を誇っていた。 (Source: SMH, 16/08/10 "Qantas tipped to merge freight flyers to cut costs") 

08月18日2010年 日本船籍の貨物船の船長が酔っ払って出港を中止−ウェリントン港

  ニュージーランドのウェリントン港の職員が、タウランガ港に向かう貨物船の船長が出港できないほど酔っているのを発見し、同船はウェリントン港で停泊した。 
  日本の大阪の旭海運が所有するタスマン・パスファインダー号はタウランガ港に8月12日に到着する予定であった。 しかし、港の水先案内人が同船の船長がひどく酔っているのを発見し、出港を中止させ、同船長を船から港に下ろした。 
  ニュージーランド海上保安庁のリンゼイ・スタート広報担当は、「海上保安庁の職員が同船に行って船長と会い、出港するのに適してないことを確認した。 船長は自発的に飲酒検査に応じた。 海上保安庁は日本の船主に連絡し、日本から代わりの船長が来るまで同船をウェリントン港に停泊することの同意を得た。 その後、日本の船主から『船長が酔いから醒めて、航行に問題がなければ出港できるか?』の問い合わせに我々は同意した。 同船はタウランガ港に向けてウェリントン港を8月13日に出港した。 タウランガ港からは日本から到着する代わりの船長が乗船することになっている」と話した。 (Source: Bay of Plenty Times, 17/08/10 "Cargo ship captain too drunk to sail")

08月18日2010年 幹部が顧客サービスで世界12ヶ国を行脚 − カンタス航空貨物
  カンタス航空の貨物部門は顧客サービスの一環として、幹部が来週から世界の貨物代理店と会談するために12ヶ国16都市の行脚を始める。 
  スティーブン・クリアリー氏(グループ・ゼネラル・マネージャー)、テオ・トリアンタフィリデス氏(コマーシャル・ゼネラル・マネージャー)、ハロルド・パング氏(セールス・ゼネラル・マネージャー)、リサ・ブロク氏(フレイター・ネットワーク・エグゼクティフ)、ミッチ・ワイルド氏(同)のチームが、各国のリージョナル・マネージャーと共にカンタス航空貨物のサービスについて各国の顧客と話をする。 
  この行脚は来週から始まり、ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルス、上海、シドニー、シンガポール、香港、東京、バンコック、ロンドン、フランクフルト、ブリスベン、メルボルン、パース、オークランド、クライストチャーチなどを回って、10月9日のソウルで終わる。 
  カンタス航空貨物の広報担当は、「この行脚はカンタス航空の顧客サービスの一環で、我社のサービスに顧客が満足しているかの確認と、サービスの向上に繋げるために行なう」と話した。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 12/08/10 "Qantas Freight to run 12-country roadshow")
08月18日2010年 貨物カルテル問題の集団訴訟を認める判決 − 連邦裁判所控訴審
  オーストラリアの控訴裁判所は、カンタス航空、ルフトハンザ航空、シンガポール航空、キャセイ・パシフィック航空、ニュージーランド航空、日本航空、英国航空に対して、国際航空貨物運賃の不正操作に加担した容疑で集団訴訟を受けて立つべきであると裁定した。 
  今回の連邦裁判所の裁定は、集団訴訟を却下した下級裁判所の決定を覆すものとなった。 この訴訟は、2007年に集中真空清掃システム製造会社のAuskay International Manufacturing & Trade Ltd,社が、上記の航空会社が2000年から2007年にかけて貨物運賃の不正操作を共謀したとして訴えていた。 同社の弁護士事務所Maurice Blackburnのブルーク・デラベドバ弁護士は、「最初の訴えから数年間かかって、やっと前に進むようになった。 今回の裁定に満足している」と話した。 
  Auskay社は、2000年から2007年にかけてオーストラリアから航空貨物で商品を輸出し、2万ドル以上の貨物運賃を支払った企業や個人の代表として集団訴訟を起している。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 12/08/10 "Qantas to face cargo cartel class action")
08月18日2010年 オーストラリア・ポストとの合弁事業の契約更新に署名−カンタス航空
  カンタス航空は、オーストラリア・ポストとの合弁企業であるオーストラリア・エア・エクスプレス社とスタートラック・エクスプレス社のパートナーシップ契約を更新し、新しく5年間の郵便輸送の契約にも署名した。 これらのすべての取引額は年間1億豪ドルとなる。 
  カンタス航空のアラン・ジョイスCEOは、「オーストラリア・エア・エクスプレス社とスタートラック・エクスプレス社は戦略的に重要な資産で、両社の合弁事業についてはカンタス航空とオーストラリア・ポストが引き続きパートナーシップを堅持することを確認した」と話した。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 13/08/10 "Qantas extends Australia Post jv")
08月11日2010年 中国人の富裕層による高級生鮮品の消費拡大で航空貨物が増加
  中国人富裕層の消費が増えていることで、中国への生鮮品や高額商品の航空貨物による輸送が増加している。 
  富裕層たちは輸入された鮮魚、ロブスター、チーズなどをよく食べ、過去50年間で最悪の落ち込みであった世界の航空貨物業界の収入回復に貢献している。 国際航空運送協会 (IATA) の6月時点での予想では、海外からの生鮮品や贅沢品の需要の高まりを受けて、今年は中国での航空貨物量が18.5%回復するとしている。 今年の上半期では、中国国内の消費の伸びが輸入を53%増やし、中国から輸出貨物を搭載するために、貨物室を空の状態で到着していた貨物機が、空でなく輸入貨物を搭載して到着することが多くなった。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 04/08/10 "Chinese consumption changing air cargo patterns")
08月11日2010年 牛の輸送運賃3年間の12%値上げに合意 − クイーンズランド鉄道
  クイーンズランド州の大手牛肉加工業者は、「牛肉業界は、家畜輸送列車の運行を保障した新しい3年間の協定に合意したことで安心した」と話した。 
  クイーンズランド州政府は、今後3年間に渡る12%の運賃の値上げと、燃料課徴金の導入の可能性を発表した。 クイーンズランド州政府が保有するクイーンズランド鉄道(QR)が、先月12%の値上げを発表したことで、牛肉加工業者たちが不満を訴えていた。 しかし、今回クイーンズランド州政府はその値上げを3年間に渡って行なうことを決めた。 そして、同州政府は昨年460回運行していた牛の輸送列車の運行回数を年間264回にして保障するとしている。 
  大手牛肉加工業者Teys Brothersのジェフ・テイズ氏は、「今回の話し合いはよい結果となった。 3年間牛の輸送列車の運行を保障することは本当に嬉しい。 しかし、3年後、州政府がクイーンズランド鉄道を売却したあと、どのようなことが起こるのかを心配している」と話した。 
  業界団体アグフォース(AgForce)のグラント・モウドスリー広報担当は、「鉄道輸送はクイーンズランド州の牛肉業界の一部を構成もので、燃料課徴金を懸念している。 我々の業界は鉄道輸送もその他の輸送手段も必要である。 今後2年間、燃料課徴金という隠れた方法で運賃の値上げにならないように注意していかなければならない」と話した。 (Source: ABC, 03/08/10 "Cattle trains deal offers 'certainty'")
08月11日2010年 鉄道会社のストライキでコンテナ輸送に影響−シドニー・ボタニー港
  シドニー港湾公社は、ニューサウスウェールズ州の鉄道運営会社レールコープ(RailCorp)社から、ボタニー港の鉄道サプライ・チェーンに影響が出る可能性があるストライキの通知を受け取った。 
  レールコープ社は、同社のネットワーク全体に今後2週間に4回に渡ってストライキが行なわれる予定で、ボタニー港にも影響が出るかもしれないと連絡してきた。 予定しているストライキは次の通り。

*8月5日午前10時から午後2時までの4時間。 さまざまな場所にて。
*8月6日午後10時から翌日午前6時まで。Lithgowから Blacktownまで。
*8月12日午前11時から午後2時まで。 すべての場所で。
*8月18日午前0時から24時間。 すべての場所にて。 

  もし、8月12日と8月18日のストライキが実施されれば、レールコープのネットワークは閉鎖されるこになる。 すでに、シドニー鉄道ネットワークへのコンテナ貨車の制限が始まっており、ストライキが実施されれば、ボタニー港に出入りするコンテナの輸送に大きな影響が出る。 (Source: T&L News, 06/08/10 "Rail strike to cause mayhem at Port Botany")
08月11日2010年 携帯電話に偽装したスタンガンを輸入した容疑で有罪 − 豪税関

  携帯電話に見せかけたスタンガン(電気ショック銃)を20個輸入した男が8,000ドルの罰金を科された。 
  税関当局は、クイーンズランド州Robina在住のマイケル・ピーター・バン・ホウト容疑者がブリスベン地域裁判所で、輸入許可を取らないで商品を輸入した容疑で有罪となったと発表した。 オーストラリア税関・国境警備局の調査担当マネージャーのキングスレイ・ウッドフォード・スミス氏は、「電気ショックを与える装置は危険である。 そのような武器は人に有害で、時には死に至らしめることもある。 違反者に対してはあらゆる法律を使って断固として起訴していく」と語った。 
  18ヶ月以内に罰金を納めなければ、バン・ホウト容疑者は80日間の懲役となる。 (Source: AAP, 03/08/10 "Stun guns disguised as mobile phones")

08月11日2010年 今年4-6月期の欧州から豪州へのコンテナ輸送量は26%増
  今年4-6月期のヨーロッパからオーストラリアへのコンテナ輸送量は26%増加し、逆にオーストラリアからヨーロッパへのノースバウンドは3%減少した。 
  欧州定期船事務組合(ELAA : European Liner Affairs Association)が発表した統計によると、
今年4-6月期のサウスバウンドの貨物コンテナの輸送実績は前年同期の8万429個(teu)から10万3,300個(teu)に増えた。 特に今年6月のコンテナ量は前年同月比35%増の34,500個(teu)であった。 ちなみに1-3月期は10万3,000個(teu)である。 一方、今年4-6月期のオーストリアからヨーロッパ向けは、前年同期の5万6,728個(teu)から5万4,900個(teu)に減少した。  (Source: European Liner Affairs Association, 04/08/2010, "Main Trade Routes, Australia & Oceania")
08月04日2010年 メルボルンとベル・ベイ間の海上輸送を開始 − アジリティー社
  アジリティー・ロジスティック(Agility Logistics)社は、8月初めからビクトリア州メルボルンとタスマニア州ベル・ベイ間の国内海上輸送サービスを開始する。 
  このサービスは今年7月23日に設立したアジリティー・ロジスティック社とTransworld Marine Express社との合弁会社のアジリティー・シッピング(Agility Shipping)社が行なう。 使用する船はオーストラリア船籍で、オーストラリア人乗組員が乗り込み、516個のコンテナ(TEU)が搭載可能な”MV Tassie Bridge”で、週3回運航する予定である。 また顧客の需要によっては、2隻目の船を今年末には投入する可能性もあり、運航回数が増すことになる。 
  今回の新しいサービスは、タスマニア州を重要なマーケットと位置づけるアジリティー・ロジスティック社にとって大きなステップである。 また同社はタスマニア鉄道と、今年末からベル・ベイとホバート間のインターモダル輸送を行なう基本的な合意に達している。 
  アジリティー・ロジスティック社のオーストラリア・アジア地区のミック・ターンブル最高経営責任者は、「今回のサービスは、メルボルンとベル・ベイ間での信頼できる輸送サービスの要望が顧客から高まっていることに対応するものである。 我々はオーストラリア船籍の船で、オーストラリア人乗組員により国内海上輸送を支援することが出来ることを大変誇りに思っている」と話した。 (Source: T&L News, 29/07/10 "New Melbourne-Tasmania shipping service")
08月04日2010年 15匹の豪トカゲを胸に巻きつけてアメリカに密輸入を試みる

  爬虫類の販売人がアメリカのカリフォルニア裁判所で、オーストラリアから15匹のトカゲを胸に縛り付けて密輸入したことを認めた。 
  アメリカのBig Game Reptiles社のオーナーのマイケル・プランク容疑者は、昨年11月シドニーからユナイテッド航空でロサンゼルスに到着した際、税関職員に止められた。 税関には密告が寄せられており、職員がプランク容疑者の身体検査をすると、2匹のヤモリ(Gecko)、2匹のナイルオオトカゲ(Monitor lizard)、11匹のトカゲ(Skink)を2つのマネー・ベルトに入れて胸に巻きつけているのを発見した。 それらの爬虫類の時価総額は$US8500 ($AU9400).である。 
  10月18日に開かれる裁判で、プランク容疑者は最高20年間の懲役、25万ドルの罰金の有罪判決が言い渡される模様である。 裁判所に提出された書類によると、プランク容疑者は、過去6年間に8回オーストラリアへの渡航暦があり、今回それらの爬虫類をオーストラリアの奥地で集めたとしている。 (Source: AAP, 28/07/10 "Aussie lizards to his chest")

08月04日2010年 豪州とNZへのフライトを8月から全面運休 − カーゴルックス航空
  カーゴルックス航空は、2010年8月からオーストラリアとニュージーランドへのすべてのフライトを運休する。 
  同社は貨物代理店に対して、「高い運航コストが続いているため今回の決定となった。 過去10年間、良い時も、悪い時も一生懸命頑張って来た。 コストに見合わないフライトでもこのサービスを維持してきた。 しかし、カーゴルックス航空は現在の運航ネットワークを維持できない状態になっている。 その結果、運航コストが高い路線を運休するしかない」と説明した。 
  オーストラリア線とニュージーランド線の最後のフライトは、8月28日と29日のCV7306/CV7317となる。 同社は将来状況が改善すれば、運航の再開の可能性もあるとしている。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 28/07/10 "Cargolux to pull out of Australia")
08月04日2010年 豪郵便会社との貨物合弁企業2社の株式は今後も保有−カンタス航空

  カンタス航空のアラン・ジョイス社長は、「ヨーロッパへのサービスを提供できるようになる中国でのハブの構築を望んでいる。 当然、ヨーロッパ当局の許可が必要となるが、旅客と貨物の両方のビジネスに大きなメリットがある。 現在のところ上海が最も有力な候補地である。 またオーストラリア・ポストとの貨物事業合弁会社のオーストラリアン・エア・エクスプレス社とスタートラック・エクスプレス社については、保有している半分の株式は今後も持ち続ける」と話した。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 29/07/10 "Qantas to keep Aust air Express and Star Track Express shares ")